健康食品は私たちの生活に以前から存在していたかのように存在しています。自分が使っていなくても身近な人がいわゆる健康食品を使っているということは見聞きするかもしれません。健康食品は商品同士が似てるけど、値段が全く違っていたり、広告はたくさん見かけるけれどそれが本当かどうか。情報があふれいますが肝心なところがわからない…そんな食品ではないでしょうか。
今回紹介する書籍では「安全性」「有効性」を立証する科学的根拠と海外制度の紹介などを通して、消費者が「何にでも効く素晴らしい健康食品」に手を出す前に参考にしてほしい情報を掲載しています。ぜひ最後までご覧ください。
医薬品登録が取り消されたソリブジン
1993年に発売された、抗ウイルス薬ソリブジンは抗がん剤とバッティングして悪影響をもたらすことが後に判明しました。患者が抗がん剤治療中であることを知らなかった医師が処方してしまったことが要因でした。
当時の時代背景としてがんを患者に告知せず、抗がん剤治療を行うことが問題視されておらず患者自身ががんであることを知らないまま過ごしていることもありました。現代ではがんの告知、お薬手帳が普及していることから防げると考えられます。
いわゆる健康食品とは?
見た目はカプセルや粉末の形状をしていますが、食品安全上の問題として名指しされる食品添加物、残留農薬よりも圧倒的にリスクが高いことを筆者は指摘します。むしろ一般の人がほとんど警戒していないことが不思議だと。
残留農薬、食品添加物が認可されるプロセスとして動物実験で影響のない量の1000分の1以下になるよう1日許容摂取量が設定されています。健康食品では動物実験で影響の出る摂取量(添加物などでは有害とされる量)を効能として受け取り、商品化され摂取しています。
これはどちらが健康上のリスクがあるのでしょうか?
海外での健康食品販売と日本で気を付けること
先進国では、ビタミン、ミネラル、ハーブなどのサプリメントは、一般食品とは別カテゴリーとして規定が設けられています。アメリカを除き多くの国で、サプリメントを購入する時は登録番号の確認を消費者に呼びかけています。欧州では食経験のないものについては、たとえ世界のどこかで長年食べられてきた食品であっても安全性に関するデータ提出、認可がないと販売が出来なくなっています。
今の時代はインターネットで制度を知らない消費者でも、サプリメントを購入することができます。各国の基準に適合しない製品によって健康被害や、死亡例もあることを知って十分警戒することが必要です。ここで最後にアメリカとイギリスが発表しているサプリメント類に関する消費者向けのアドバイスを紹介して終わることとしましょう。
・妊娠している女性にとって葉酸
・高齢者や肌の色の濃いイスラム教徒、授乳中や妊娠中および6ヶ月未満の子どもにとってビタミンD
・医師から処方された人
それ以外の人は必要ないビタミンCや亜鉛が風邪を予防するという根拠はない
イギリス:誰がサプリメントを必要としているのか
グルコサミンやコンドロイチン硫酸に関節への効果はない
朝鮮人参やイチョウが高齢者に有用だという根拠はない、しかし有害影響はあり得る
どうしても使用したければ十分な情報を得て、医師に相談してから
・一つで何にでも効く:そんな都合の良いものはまずない
詐欺を見破るための6つの方法(FDAより)
・個人の体験談:科学的根拠がないことを白状している
・簡単に問題が解決できる:たとえば食事制限や運動なしで痩せられるなど
・オールナチュラル:天然物が安全とは限らない
・魔法の治療法:革新的や新発見という用語には警戒
・陰謀論:医薬品業界や政府が情報を隠している、という主張は消費者に不信を抱かせ(業者にとって都合の悪い)正しい情報から遠ざけるために使われる
最後までご覧いただきありがとうございます。わかりみ商店では食事をはじめとした健康情報、ヴィーガン、エシカル情報を発信しています。また次回の更新をお楽しみに!