『究極の食』そんな目を引くタイトルの書籍を本日はご紹介。整体院をきっかけに食事による身体のケアに気づいた著者がレストランを開店し、学んだ整体、栄養学をフルに活用して書き上げた本書である。食という字は人を良くすると書くことを本質と捉え、今までの常識を覆してくれる1冊になっている。この著書をかいつまんでご紹介。
非効率な肉食
実は世界中で動物の肉は伝統的に食べられていなかった。という事実からスタートする。食事の中でおなじみとなった牛肉や豚肉だが実は肉食によって栄養素を吸収するのは非効率なのだと語る。人間の基本的な機能として食事で身体を作る必要がある。身体を作るもとはタンパク質。さらに分解していくと、20種類のアミノ酸に分けられる。
食事を摂って身体に利用するためには、使える栄養素に分解して吸収する必要がある。肉食でタンパク質を摂ると、分解に肝臓と腎臓に非常に大きな負荷がかかることがわかっている。さらに吸収しきれないほど不必要なタンパク質が身体に蓄えられると、異種タンパク質としてアレルギーを引き起こす原因になる。
なぜ脂っこいものを欲するのか
栄養素として油を身体が欲しているので脂っこいものを食べたくなる…というメカニズムだが、そこには落とし穴がある。家庭で使われる揚げ物油は、サラダ油、コーン油、大豆油だがそれらはオメガ6オイルと呼ばれ、油が熱によって酸化する可能性が大である。参加した油は身体に大きなダメージを与えてしまう。使うのであればオリーブオイルや椿油がオメガ9オイルであり身体への負担は少ない。
そもそも、身体に必要な油が足りていれば揚げ物を欲することもない。揚げ物ではなく良質な油を食事から摂取することで身体への栄養補給が叶い、ダメージを抑えることにつながる。
カラダにいいことは地球にもプラス
肉食が身体への影響補給として非効率なことは先ほど紹介しました。ただ肉食を止めることで地球にもプラスの影響が現れる。それが地球環境と世界の飢餓を減らすことだ。
精肉が完成するまでに牛、豚、鶏を飼育する必要がある。その際に必要な飼料(餌)の量が飢餓を加速させている。牛1kgを育てるのに7~8kgの飼料が必要になる。豚1kgでは4kg、鶏1kgでは2kgとそれぞれの肉を生産するために数倍の飼料を用意しなければならない。これによって人間の食糧を圧迫しているのだ。筆者は「飢えを減らすために肉を食べない」、「地球環境のために肉を食べない」と声高に宣言する必要はないと語ります。ただまず目の前の自身の身体を動物タンパクを減らすことを薦めています。
食事によって人は良くなる。これが著者の主張でした。食事で身体が変わることはみなさん実感しているはずです。それだけでなく、感性、生活、そして自分自身が変わることをさらに体感してほしいと思っています。私もヴィーガンによって人生が変わった1人です。まずは自分を守るために食事から変えてみてください。