普通に暮らすだけで病気になる時代に、私たちは生きている。
GDP世界第3位の国、日本に暮らす私たちは豊かな生活を享受しています。餓死する人はほとんど見かけません。けれども、身の回りには健康を害して入院してゆく光景が当たり前になっています。その多くが肥満や生活習慣病、糖尿病を起点とする病であるケースではないでしょうか。
この本の著者は、常に意識しないと健康は守れなくなったと警鐘を鳴らしています。気軽に手に入るもの、CMでしきりに宣伝されているもの、それら普通のものが健康を蝕み、健康を害しているのが現代社会です。
今回は書籍で語られる55章から3章をピックアップしてご紹介します。全ての内容が気になる方はぜひリンクからチェックしてみてください。
WHOの糖質制限が示すこと
糖尿病は日本だけの健康危機ではありません。ファストフードやコンビニフードはグローバルに展開され、世界各国で健康を害している人々は増加の一途をたどり、糖尿病は世界で4.5億人が罹患しています(2017年)。この現状を踏まえてWHOは、糖類を1日25g以内に抑えるようにと発表しました。しかしこの事実はもちろんメディアなどでは報じられません。原因は清涼飲料水やドリンク、お菓子にあるからです。
小学生の10%は肥満
続いては日本の話題、小学生の10%は肥満であるというデータからです。1970年以降登場した、ファストフード、コンビニ、そして携帯電話の普及によって睡眠不足が慢性化し、健康を害する子ども増えています。これはもちろん子どもだけの話ではなく、大人も同じような生活習慣を送るわけなので、同様に健康を害する人口は年々増えています。
食品添加物は819種類
最近は食品添加物についての問題意識が徐々に広まりを見せ、無添加などを売りにする飲食店や食品も増えてきている。さらに書籍などでメーカーや製品を名指しして批判する情報も目に触れやすくなってきた。食品添加物の多い食品は避けるよう警告する情報も多い。
食品添加物は厚生労働大臣が指定して利用されている819種類がある。もちろん認可されているものは微量で人に影響がないことを確かめて使用が認められている。しかし、添加物を使った食材の中には素材がわかっていないものが多い。例えば、安いソーセージやウインナーは肉魚などいろいろなものが練られているが、それぞれの素材に使用されている着色料、粘着剤、保存料など…全てが表示されているわけではない。その他にも、果実を使用していないが添加物でその味を再現しているものや、味が強いものは危険な可能性が高い。味覚そのものを害する恐れもあるので注意しなければいけない。
今回紹介した章以外にも、日本の食料自給率の問題や、農業従事者の高齢化など食にまつわる課題を本書では取り上げている。自身のそして家族の健康を守るために、アンテナを張り続けねばならない。意識しないと健康は守れないのだから。